コムスクエアの「パトロールクラリス」は、エージェントレスで動作するシステム監視ソフトである。専用の監視プログラム(エージェント)を監視対象のサーバーなどにインストールすることなく、リモートからこれらの稼働状況を監視できる。監視対象システムがもともと備えているリモート監視の仕組みを利用する。

パトロールクラリスProの概要
パトロールクラリスProの概要
(出所:コムスクエア)
[画像のクリックで拡大表示]

 システム監視方法は様々である。SNMP(Simple Network Management Protocol)による監視、Pingによる応答の監視、個々のTCP/IPアプリケーションへの接続テスト、監視対象サーバーにリモートログインした上でのシステム監視やログ監視、---などができる。監視の結果に応じて、管理者へのメール通知、SMNP Trap通知、任意のコマンド起動、外部システムのWeb API(HTTPリクエスト)のキックなど、各種のアクションを起こせる。

 主要なエディションは2種類ある。企業の情報システム部門に向いた下位版の「パトロールクラリス(Standard Edition)」と、大企業の情報システム子会社や複数のユーザーを抱えるサービスプロバイダ/データセンター事業者に向いた上位版の「パトロールクラリスPro(Professional Edition)」である。

 上位版のパトロールクラリスProでは、監視運用を自動化する機能を強化した。まず、外部システムと連携できるようにAPIを搭載。外部システムからパトロールクラリスProをAPI経由で操作できるようにした。さらに、途中で人の判断が入る、電話通報が入る、複数の条件分岐が入る、といった複雑な運用オペレーションも自動化できるロボット機能を搭載した。

パトロールクラリスの概要
用途と機能エージェント(監視プログラム)を監視対象サーバーにインストールすることなくリモートからサーバーの稼働状況を監視するソフト
監視方法・Ping監視
・SNMP監視
・個々のTCP/IPアプリケーションへの接続テスト
・監視対象サーバーにリモートログインした上でのシステム監視やログ監視
など
直近の強化点運用自動化に注力した上位エディション「パトロールクラリスPro」を提供開始した
主なエディションパトロールクラリスPro
(Professional Edition)
パトロールクラリス
(Standard Edition)
導入対象大企業の情報システム子会社
サービスプロバイダ/データセンター事業者
企業の情報システム部門
APIの搭載の有無-
運用自動化ロボット機能の有無-
価格(税別)初年度700万円から(パトロールクラリスPro)
発表日2017年2月16日(パトロールクラリスPro)
出荷日2017年2月16日(パトロールクラリスPro)