シーティーシー・エスピー(CTCSP)の「Smart Secure Client」は、市販の汎用パソコンをカスタマイズし、リモートデスクトップを遠隔操作するシンクライアント端末に仕立てて販売するサービスである。ユーザーは、ベースとなるパソコンのハードウエアを指定してシンクライアント端末製品を購入できる。

Smart Secure Clientが使えるパソコン
Smart Secure Clientが使えるパソコン
(出所:シーティーシー・エスピー)
[画像のクリックで拡大表示]

 ユーザー要件に合わせてシンクライアントソフトや設定をカスタマイズして納品する。特定業務の専用端末として、操作可能なアプリケーションを起動時に表示する画面を設ける使い方もできる。シンクライアント化の対象となるパソコンは、東芝、日本HP、日本マイクロソフト、ファムの4社。用途に応じて複数のラインアップから選択できる。

 特徴の1つは、端末上にデータを残さない仕掛けによって、端末の盗難時や紛失時にデータが漏えいしないようにしていること。組み込み用途のOS「Windows 10 IoT」が備えるEWF(Enhanced Write Filter、書き込み保護フィルター)機能により、ストレージへの書き込みをメモリー領域にリダイレクトして格納する仕組み。ストレージにデータが書かれないので、OSの再起動により、ストレージへの書き込み内容を全て無かったことにできる。

 CTCSPは、汎用パソコンをユーザーの要件に合わせてカスタマイズするサービスを2014年4月から提供している。みちのく銀行などの金融機関、一宮市役所などの自治体、サービス業などに導入実績がある。汎用パソコンをシンクライアント化する需要が増えてきた背景を踏まえてサービスを体系化した。

Smart Secure Clientの概要
用途と機能市販の汎用PCをカスタマイズしてシンクライアント化して販売するサービス。ユーザー要件に合わせてシンクライアントソフトや設定をカスタマイズして納品する。ユーザーは、ベースとなるパソコンのハードウエアを指定してシンクライアント端末製品を購入できる
インストールOS組み込み用途のOS「Windows 10 IoT」
特徴ストレージへのデータ書き込みをメモリー領域にリダイレクトするEWF(Enhanced Write Filter)によって、端末の盗難時や紛失時にデータが漏えいしないようにしていること
パソコンの選択肢東芝、日本HP、日本マイクロソフト、ファムの4社
シンクライアント化したPCの価格(税別)デスクトップ型は1台当たり5万円から
ノート型は1台当たり10万円から
発表日2017年1月26日
出荷日2017年1月26日