NECネッツエスアイの「STclientセキュアブラウジングサービス」は、シンクライアント技術を用いて安全にWebを閲覧できるようにするクラウドサービスである。社内LANとインターネットを分離することによって、インターネットを介したマルウエア感染などの脅威から社内LANを守る。クラウド上で動作しているWebブラウザーを、リモートデスクトップ型で遠隔操作する仕組み。

STclientセキュアブラウジングサービスの概要
STclientセキュアブラウジングサービスの概要
(出所:NECネッツエスアイ)
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 クラウド型で利用できるWebブラウザー環境として、NECネッツエスアイのデータセンター上でWindows Serverを提供する。Windows Serverをターミナルサービス型で共有しつつ、それぞれ独立したデスクトップPCのように使えるRDS(リモートデスクトップサービス)の仕組みを使う。社内からは、Windows標準のシンクライアントプロトコルであるRDPを使ってアクセスする。

 Web経由でダウンロードしたファイルを安全に社内LANに持ち込む仕組みも提供する。仮想デスクトップ環境でダウンロードしたファイルは、クラウド上に置いたファイル管理サーバーに格納され、ここでシグネチャーマッチングによるウイルス対策を実施する。こうして安全が確認されたファイルを社内LANにダウンロードできる。

 ファイル管理サーバーは、独自に構築したファイル受け渡し用のWebアプリケーションであり、社内のパソコンで動作するローカルWebブラウザーからログインして使う。認証承認ワークフローを経たうえで、ファイルをHTTPSでダウンロードする。ファイル管理サーバーはインターネットセグメントとローカルセグメントの両方につながっているため、インターネットセグメントにアクセスすることなくファイルをダウンロードできる。

STclientセキュアブラウジングサービスの概要
用途と機能シンクライアント技術を用いて安全にWebを閲覧できるようにするクラウドサービス
仕組みクラウド上で動作しているWebブラウザーを、リモートデスクトップ型で遠隔操作する。Windows Serverをターミナルサービス型で共有しつつ、それぞれ独立したデスクトップPCのように使えるRDSの仕組みを使う
付加サービスWeb経由でダウンロードしたファイルを安全に社内LANに持ち込む仕組みとして、ファイル受け渡し用のWebアプリケーションも提供する。認証承認ワークフローを経たうえで、ファイルを社内にHTTPSでダウンロードできる
価格(税別)20同時接続の最小構成で月額13万円
別途、Windows ServerのRDS環境を利用するためのOSライセンスや、データセンターとの接続回線費用が必要
最低利用期間は2カ月
オプションNECネッツエスアイのSOCにおいて24時間365日体制で運用監視を実施するサービスも提供する
発表日2017年1月11日
提供開始日2017年1月11日