今回はIoT(Internet of Things)/M2M(Machine to Machine)の導入状況を読者モニターに尋ねた。結果は「導入済み」が6.8%に対し、「導入していない」が58.6%。未導入の理由は「対象となるような業務がない」(37件)が最も多かった。ただ、「どう取り組めばいいか分からない」(25件)や「最適なソリューションがない」(20件)をはじめ、人的リソースや予算の問題を挙げる声も目立ち、必ずしも否定的な感じではない。

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 導入済み、または導入を検討中の企業に目的を聞いた結果は、「生産性の向上」(28件)が最も多かった。「品質の向上」(24件)が僅差で続き、「統計分析」(17件)や「障害対応の迅速化」(15件)などが上位に並んだ。通信回線/方式(採用予定を含む)は、Wi-Fiが11件、3G/3.9G/4Gが6件、FTTHが4件といった分布となっている。採用理由(複数回答)は導入費用や通信料金、伝送媒体(有線/無線)が大多数を占め、通信速度や伝送遅延、消費電力は意外に少なかった。

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 AI(人工知能)/機械学習の導入状況も聞いた。「導入済み」は1.5%と少なく、「導入する方向で検討中」(4.5%)や「導入するかどうかを検討中」(14.3%)を含めても全体的に低調だった。

ユーザーのひと言

人材サービス業
りんたろう(ペンネーム)氏

 IoT/M2Mで既存のものが人手を介さないようになる代わりに、新たな人手が必要になるものが出てくると思う。それに素早く順応できる企業や人が成長し、そうではない企業や人が淘汰あるいは使役されるだけという時代が来る。判断力がより大事になる時代になっていくということを次代の人に伝えていく必要がある。

●調査概要
調査対象:「日経コミュニケーション」読者モニター/調査方法:日経BPコンサルティングのインターネット調査システムで実施/
調査日程:2017年4月17~25日/回答企業数(回収率):364社中133社(36.5%)