今回はIoT(Internet of Things)/M2M(Machine to Machine)の導入状況を読者モニターに尋ねた。

Q1. IoT/M2Mを導入していますか?
Q1. IoT/M2Mを導入していますか?
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 IoT/M2Mを導入している企業は3.9%。導入を検討中の企業も14.8%にとどまり、低調な結果に終わった。導入していないと回答した企業に理由を聞くと、最も多かったのは「対象となるような業務がない」である。以下、「どう取り組めばいいか分からない」、「取り組むための人的リソースが足りない」、「費用対効果に見合わない」、「取り組むための予算がない」と続く。対象となる業務があっても、導入に至るまでにはまだまだ課題が多いと言えそうだ。

Q2. IoT/M2Mを導入しない理由はどれですか?
Q2. IoT/M2Mを導入しない理由はどれですか?
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 IoT/M2Mを「導入している」または「導入を検討中」の企業に目的を聞いた結果は、「品質の向上」が最も多い。以下、「生産性の向上」が僅差で続き、「障害対応の迅速化」、「サポートの強化」、「顧客向けサービスの価値向上」などが挙がった。IoT/M2Mの導入はアイデア次第。現状では特定の分野に導入が偏っており、先行事例を含め、全体的に知見やノウハウが不足している印象も受けた。

Q3. IoT/M2Mの導入目的(検討を含む)はどれですか?
Q3. IoT/M2Mの導入目的(検討を含む)はどれですか?
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 自由記入欄では、セキュリティ上の問題を懸念する声が目立った。「現在でもままならない対策がさらに困難を極めることになる」「対策の考慮不足により、インシデント発生時の影響拡大が懸念される」などだ。

 一方、IoT/M2Mは単なるバズワード(はやり言葉)であり、とりたてて注目するほどではないといった指摘も散見された。

回答者のコメントから

製造業 konlegacy(ペンネーム)氏

 IoT/M2Mの概念は以前からあったが、センサーの高機能化や格安SIMをはじめとした通信料金の低廉化などでインフラ回りが整って現実的となってきたため、非常に期待している。ただ、これらのデバイスをどのように活用し、どう効果を出せば経営に寄与するかの部分がアイデア不足のため、調査を進めたいと考えている。
●調査概要
調査対象:「日経コミュニケーション」読者モニター
調査方法:日経BPコンサルティングのインターネット調査システムで実施
調査日程:2016年4月15~25日
回答企業数(回収率):401社中155社(38.7%)