NTT東西による光回線の「サービス卸」を受け、今後は様々なプレーヤーから携帯電話回線と固定通信回線をセットにしたサービスが登場する見込みである。今回は、携帯・固定のセットサービスの利用意向を読者モニターに尋ねた。

Q1. 携帯・固定のセットサービスに興味はありますか?
Q1. 携帯・固定のセットサービスに興味はありますか?

 携帯・固定のセットサービスに興味があると回答した読者モニターは全体の74.9%。サービスの選択基準を聞くと、「料金が安ければ携帯・固定のどちらも変える」が43.1%で最も多かった。このほか、「携帯電話回線の事業者は変えたくない」が31.4%、「固定通信回線の事業者は変えたくない」が17.5%だった。

 セット割引に対する期待は大きい。セットサービスに乗り換える動機となる割引水準を聞くと、「月1500円以上」が48.2%を占めた。KDDIが「auスマートバリュー」で月1410円(3年目以降は月934円)の割り引きを実現していることもあり、それ以上を期待するユーザーが多いようだ。以下、「月1000円以上、1500円未満」が20.4%、「月500円以上、1000円未満」が10.9%、「月500円未満」が2.2%といった分布になっており、「割引水準は問わず、他の付加価値で選ぶ」との回答も18.2%あった。

Q2. 乗り換えの動機となる料金の割引水準はどれですか?
Q2. 乗り換えの動機となる料金の割引水準はどれですか?

 一方、セットサービスに興味がない読者モニターに理由を聞くと、「現在利用中のサービスに満足している」が45.7%(21件)を占めた。「特定の事業者に囲い込まれたくない」(34.8%)との指摘も多く、単純に「サービスの変更に手間がかかる」(13.0%)という声もあった。

 なお、固定通信回線の利用状況は、光回線が65.6%、ADSL回線が11.4%、CATV回線が14.8%、その他(未利用を含む)が8.2%という分布である。このうち、NTT東西のサービスを利用しているユーザーは光回線が36.6%、ADSL回線が1.6%だった。

回答者のコメントから
 携帯電話回線と固定通信回線のセットサービスについては、料金の安さだけでなく、通信環境(速度や利便性、シンプルかどうかなど)をトータルで判断する。携帯・固定ともに契約数を見れば成熟期に入ってきている。個人的には、新たなサービスが浸透しようとしているこの時期に見直しを図りたいと考えている
●調査概要
調査対象:「日経コミュニケーション」読者モニター
調査方法:日経BPコンサルティングのインターネット調査システムで実施
調査日程:2014年11月19~27日
回答企業数(回収率):425社中183社(43.1%)