デンマークを発祥とする米ゼンデスクはカスタマーサポート分野のクラウドサービスを手掛けている。手軽に導入できる点が受け、現在、180カ国の10万社以上を顧客に抱える。重視してきたのはデンマーク流のデザインだ。製品開発部門責任者のエイドリアン・マクダーモット氏は「デンマーク家具はシンプルかつ、一目で使えるようデザインされている。使い方の説明は不要だ」と話し、「ソフトウエアサービスもそうあるべき」と使いやすさの重要性を説く。

(聞き手は岡部 一詩=日経FinTech


米ゼンデスク 製品開発部門責任者のエイドリアン・マクダーモット氏
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どんな事業を手掛けているのか。

 SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)形式のカスタマーサポートツールを提供している。ヘルプデスク用の支援ツールだけでなく、ユーザーによるセルフサポートも対象だ。大手から中堅・中小企業がエンドユーザーと強固なつながりを構築してもらうことが目標だ。

 例えば、コールセンター向けの「Talk」というサービスがある。チケットを発行し、手が空いているオペレーターにつなぐ。チャットベースの「Chat」も同様だ。

 当社の強みは、こうした様々なチャネルを統合的に扱えるようにしている点にある。顧客企業が独自に新しいチャネルも実装できる。アフリカのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を追加している事例もあるよ。

 今、多くの企業で投資不足なのがセルフサービスの領域だ。実は76%のユーザーが発生した問題を自分で解決したいと思っている。電話やチャットをする前にね。顧客満足の観点でもっと充実させるべきだし、もちろんコスト削減にもつながる。

 最近、「Guide」というサービスをリリースした。ヘルプデスクなどが蓄積したナレッジをデータベース化し、FAQなどの形で簡単にユーザーに提供できるようにするものだ。

重視しているポイントはどこか。

 10年前、カスタマーサポートは難しい分野だった。高価なコンサルティングとソフトウエアを利用して、ようやく取り組めるものだった。にもかかわらず、得られる効果は限定的。そこで当社はどんな規模の企業でも簡単に導入できるツールを目指した。今では180カ国に10万7000社の顧客企業を抱えている。サポートする言語は40に上る。

 常に重視しているのは創業の地であるデンマークにおけるデザインに対する思想だ。例えば、デンマークの家具はよく知られた存在だ。シンプルでどんな家にもマッチする。しかも一目見れば使い方が分かるデザインなので、どのように使うべきかといった説明はいらない。

 ソフトウエアもデンマーク家具のような存在であるべきだ。我々のソフトを使うと自然に理想的なやり方を実践できる。これが目指す姿だ。

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