テレビゲームをスポーツ競技のように楽しむeスポーツが急速に盛り上がりを見せている。2022年の「アジア競技大会」で正式種目となることが決定。2017年9月19日にはコンピュータエンターテインメント協会(CESA)など関連5団体が統合に向けた協議を始めると発表した。eスポーツ事業に国内で最も力を入れる企業の1社が、スマートフォン向け広告を手掛けるCyberZだ。なぜ、スマホ広告企業がeスポーツを手掛けるのか。同社の山内隆裕社長に狙いと戦略を聞いた。

(聞き手は玉置 亮太=日経コンピュータ


eスポーツ事業に力を入れる狙いを教えてください。

 ITを使った新たなエンターテインメント産業として、非常に有望だとみているからだ。eスポーツは4年に1度のスポーツ競技大会「アジア競技大会」の2022年大会で正式種目に採用され、海外では大規模な競技大会が開かれるなど、大きな盛り上がりを見せている。日本ではまだ市民権を得ているとは言えないかもしれないが、世界の盛り上がりは早晩、日本にも訪れる。競技動画を配信するメディアサービスや競技大会の運営、eスポーツを仕事にするプロのeスポーツ選手のマネジメントなど、ビジネスとしての裾野は広いと考えている。

「イベント協賛に向けた企業からの引き合いも多い」と語る山内社長
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 当社の中核であるスマートフォン向け広告代理店との相乗効果ももちろん大きい。当社はゲームのプレー動画や実況動画を中心にした動画配信サービス「OPENREC.tv」を運営している。OPENREC.tvでゲーム動画を配信するユーザーもゲーム動画の視聴者も、ともに熱心なゲーム愛好家だ。広告を配信するメディアとして、非常に有望な存在と言える。

いわゆるゲーム大会とeスポーツの違いが今ひとつ分かりません。

 対戦型のゲームを舞台にプレーヤー同士が勝敗を競い合うのがeスポーツだ。1対1だけでなく5対5のチーム対抗戦にすることも多い。eスポーツを職業とするプロ選手が生まれているのも特徴だ。

OPENREC.tvの現状は。

 MAU(月次の利用者)は200万人弱まで増えた。全く広告をしていないにもかかわらず順調に増えている。当面は年内に300万MAUを目標にしている。

 OPENREC.tvはPCや据え置き型ゲーム機で個人が楽しんでいるゲームのプレー画面をインターネットで生中継するサービスだ。視聴者は10~20代の男性が中心だが、ゲームの配信者には女性も増えている。

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