2014年設立のベンチャー企業であるセキュアロジックは、インターネット上で商品を展示できるサービス「エアメッセ」を提供している。2016年8月1日に開始した。イベント会場を借りて開く展示会とは異なり、出展企業は24時間365日常設の展示ブースを出展できる。セキュアロジック代表取締役の平井靖氏にサービスの狙いについて聞いた。

(聞き手はITpro編集部)


写真1●セキュアロジック代表取締役の平井靖氏
写真1●セキュアロジック代表取締役の平井靖氏
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エアメッセのサービス内容について教えてください。

 エアメッセは、インターネット上に設けた展示会場を運営するWebサイトに、360度見回せるパノラマ映像を使った展示ブースを出展できるサービスだ。展示ブースの映像は、3DのCGで作成して用意する。出展する企業の展示ブースは、インターネット環境から24時間365日、時間や場所を問わずアクセスできる。スマートフォンなどからも閲覧できる。

 現実の展示会では展示会の開催期間を過ぎると展示を終了するが、出展した展示ブースを360度のパノラマ画像として撮影し、エアメッセに出展することも可能だ。

 エアメッセ上の展示ブースを訪れた利用者は出展企業に、エアメッセのWebサイトから商談依頼できる。依頼を出すと、メールなどで出展企業の担当者へ通知される。出展企業の担当者は展示ブースを常にチェックしている必要はなく、メールの通知などに応じて対応すればよい。

サービスの強みは何でしょうか。

 現実の展示会では、実現できないことを可能にする。船舶や工作機械など、実物を搬入できない大型製品を展示できる。機械の内部や動作する様子を3Dモデルを使用して実演できる。

 都心から離れた場所にある地方の企業や、大きな展示会へ参加する予算が無い場合でも、エアメッセに出展できる。通常の展示会では3日間の出展のために何十万円、何百万円も費用がかかってしまうこともあるが、エアメッセでは5万円から出展を受け付けている。

 制作した展示ブースを展示会期間終了に合わせて取り壊すのはもったいない。インターネット上の展示ブースは取り壊しの必要がなく、コスト削減にもつながる。

写真2●エアメッセの利用画面。パノラマ映像をCGで作成し、展示ブースを再現する
写真2●エアメッセの利用画面。パノラマ映像をCGで作成し、展示ブースを再現する
(画像提供:セキュアロジック)
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今後どのような展開を考えていますか。

 2016年度内に200~300社程度の出展を目指す。いずれは1000社が利用するプラットフォームにしたい。サイトの利用者に向けて、企業や商品をお薦めするレコメンデーションなどの機能の追加も検討している。