大手IT企業経由ではない「自主」案件の売り上げが年商の6割強――。中堅ソフト会社のNCS&Aは自主ビジネスの拡大に力を入れる。どう取り組んでいるのか。松木謙吾社長に聞いた。

(聞き手は岡田 薫=日経コンピュータ


売上高200億円前後のソフト会社で、大手IT企業からの受託に頼らないのは珍しい。

 最終顧客から直接受注する自主ビジネスの比率は全体の約65%です。NECなど大手IT企業からの受託比率は約35%となっています。自主ビジネスには営業が必要で販管費がかかりますが、お客様に直接我々のサービスを提案できるので少しずつ比率を高めてきました。

NCS&A 代表取締役社長 松木謙吾 氏
NCS&A 代表取締役社長 松木謙吾 氏
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 受託をやめようと考えているわけではありません。大手企業とは長年築いてきた関係があります。以前から手がけてきた当社が中核を請け負っている案件は続けていきます。ただし、受託の利益率は下がっている傾向にあるので、積極的に受託の案件を増やすことはしていません。

独自色で顧客を開拓

自主ビジネスはどうやって増やしていますか。

 やはり当社ならではの独自サービスが必要です。その一つがアプリケーション資産可視化ツール「REVERSE PLANET」です。システム構造の分析や修正に伴う影響範囲の調査を可能にします。

 可視化の技術は2014年に合併した旧アクセスが持っていました。既存システムを再構築するマイグレーション案件に提案して、評価を得ています。

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