ポイントはここ!
  • 1台のiPadをきっかけに業務の効率化とペーパーレス化を推進
  • 清掃員の安否確認、サインや印影の取り込みなどアプリ開発に工夫
NEXCO

 東北自動車道など高速道路の維持・管理を手掛けるネクスコ・メンテナンス東北の十和田事業所は、業務の効率化や協力会社との情報共有などに米アップルの「iPad」をフル活用している。紙ベースでやり取りしていた業務を次々とシステム化。現場の記録に活用していたデジタルカメラは不要になり、iPadで撮影した写真を即座に登録・共有したり、その場で指示を書き込んだりできるようにした。金額ベースの効果は算出していないが、「効率化した分を人件費で換算すると相当に大きい」(十和田事業所の伊藤和明所長)と自信を見せる。

 当初は十和田事業所限定の取り組みだったが、着実な成果を生み出しているため、2015年内をメドに仙台事業所と盛岡事業所にも対象を広げる。「(ネクスコ・メンテナンス東北での)全社展開や他社への(システム)外販も考えられる」(伊藤所長)として、次の大きな展開も視野に入ってきた。

iPadの本格活用を本社に直訴

 システム導入のきっかけは、2013年3月に配布された1台のiPad。「各事業所に1台だけではどうしようもない」(伊藤所長)。どうせなら業務の改善に役立てたいと考え、外部の講習に参加して他社の事例を勉強。本社に粘り強く掛け合い、「十和田事業所をモデルケースにまずはやってみろ」と承諾を得ることに成功した。カード型データベースの「FileMaker」を活用したアプリ開発に実績がある寿商会(本社:金沢市)の協力を得て2013年9月にシステムの構築を始め、2014年1月に本稼働させた。

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