SNSを使った企業マーケティングに新風が巻き起こっている。利用者数で国内トップに躍り出たLINEが販売促進用のメッセージ機能など様々な企業向けの機能拡張に力を注いでいるからだ。

 特にAPIを企業に開放する「ビジネスコネクト」への反響が大きい。CRMなど企業の持つ業務システムとLINEが直に連携することで、消費者一人ひとりの行動履歴を踏まえてメッセージを送り分けることができるからだ。

 ただしLINEが一人勝ちになるかというと、そうではなさそうだ。例えば、口コミの拡散を狙う投稿はTwitterを主力にするなど、今後は各SNSの特徴を生かした使い分けが進むという。このほかネット上の見込み客と深い関係を構築する手段として、企業が自ら運営する「オウンドメディア」を重視する動きもある。

イベントや重要連絡に使うSMSに意外な目

 企業のマーケティング関係者の意見を総合すると、消費者に情報を届ける主なメディアは5つとなる。SNSのLINE、Twitter、Facebookに加えて、電子メール、携帯電話のSMS(ショートメッセージサービス)である(図1)。

図1●消費者へのメッセージ伝達に使える主要ネットメディア
図1●消費者へのメッセージ伝達に使える主要ネットメディア
LINEやSMSがメッセージの開封率が高いメディアとして注目を集めている。Twitterは口コミを狙った投稿、Facebookはリッチコンテンツの提供が主力になってきた。特徴をよく踏まえた使い分けが必要になる。
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