クラウドサービスと聞いて、真っ先に思い浮かぶことは何だろう。「仮想サーバーを時間単位で手軽に使える」「ストレージを必要な容量だけ安く使える」といった人が多いのではないだろうか。

 しかし、最近のクラウドが提供するサービスは、サーバーやストレージにとどまらない。企業で利用できる様々なITリソースを「機能」として提供する(図1)。

図1●クラウド(IaaS)の利用イメージ
図1●クラウド(IaaS)の利用イメージ
Webサイトからの操作など、ごく簡単な手順で、ITシステムの構築に必要なリソースを利用できる。物理的なデータセンターやラックの準備、ネットワーク機器や配線、ストレージ機器、サーバー機器の設計/配置などは、クラウドサービスの提供事業者が担当する。ユーザーはそれらの機能をサービスとして使える。

 クラウドサービスが提供する「機能」には、「ネットワーク機能」も含まれる。クラウド内部に独立したネットワーク領域を設けたり、サブネットを作成したりできる。従来はシステム管理者がネットワーク機器を設置したり設定したりして実現していた機能が、Webブラウザーから操作するだけで利用可能になる。

 機能の充実に伴って、今後ますます企業がクラウドサービスを利用する機会は増えるだろう。ネットワークエンジニアも、クラウドにどういった機能があるのかを知っておきたい。

 そこでこの特集では、クラウドの機能の使い方や特徴を見ていく。注目度が高く、代表的なクラウドサービスである「Amazon Web Services(アマゾン ウェブ サービシズ)」(AWS)を例にとり、クラウドを“探検”しよう。

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