ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)やショッピングサイトを利用しているとき、自分の好みに合った広告やおすすめ商品が表示されることに気付いたことはないだろうか。これは一例だが、既に我々はビッグデータを活用したサービスに遭遇している。

 今回は、さまざまな活用が期待されるビッグデータを、ストレージの視点から見ていきたい。

ビッグデータを分析して価値を見出す

 SNSなどインターネット上のサービスでは、膨大な量かつさまざまな種類のデータが生まれ続けている。ツイートや投稿などの文字情報、写真、動画などのいわゆるビッグデータだ。このようなデータは、世の中の流行や動向などをいち早く知る手掛かりとなり、商品開発や販売戦略などに活用されている。

 また、インターネットに接続されたデジタル機器やセンサーなどの装置から、大量のデータが生成される時代に入ってきた。例えば、自動車に搭載されたセンサーやGPS装置から発せられるデータを収集・分析することで、故障の兆候察知やリアルタイムの渋滞予測などを実現できる。

 このようなビッグデータの活用には、共通するポイントがある。ビッグデータを分析して傾向や相関、特異点などを導き出していることだ(図1)。これまで得ることができなかった価値をデータの中から見出すことこそが、ビッグデータ活用の目指すところである。

図1 活用が広がるビッグデータ
図1 活用が広がるビッグデータ
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 一方、データの分析に関しては、これまでも多くの企業でデータウエアハウス(DWH)などが利用されてきた。これらとビッグデータ分析との違いは何だろうか。ポイントの一つは、扱うデータの種類に違いがある点だ。

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