サポート終了まで1年を切った「Windows Server 2003」。しかし、“脱2003”の足取りは重い。日本マイクロソフトによれば、2014年6月末時点で約30万台のWindows Server 2003が稼働中だ。

 同社の平野拓也執行役専務は、「現在、国内で稼働するx86サーバーの15%程度を占めているが、2015年7月15日のサポート終了時には2~3%へ減らしたい」と述べた。ところがIDC Japanの予測では、終了時から半年後の2015年末でも10万台が残る(図1)。

図1●国内でWindows Server 2003以下を搭載したx86サーバー稼働台数予測
図1●国内でWindows Server 2003以下を搭載したx86サーバー稼働台数予測
“脱2003”の足取りは重い
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図2●Windows Server 2003サポート終了に向けた対応方針(2014年6月調査)
図2●Windows Server 2003サポート終了に向けた対応方針(2014年6月調査)
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 移行が進まない理由は大きく二つある。一つは、「方針を決めかねている」企業が少なくないこと。2014年6月にIDC Japanが行った調査では、全体の6.1%が「まだ計画は何もない」と回答した(図2)。NECマネジメントパートナー テクノロジー研修事業部 シニアテクニカルエバンジェリストの吉田薫氏は「2003でシステムを構築した当時のエンジニアが既に現場を離れていて、作業が進んでいない」と指摘する。基幹業務パッケージ「奉行シリーズ」を展開するオービックビジネスコンサルタント(OBC) 営業推進本部長の大原泉氏は「中堅中小企業に対してパートナーが販売、導入しているので、ユーザー自身はサポート切れを意識していない」と話す。

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