今回は、Googleが提供するパブリッククラウドサービス「Google Cloud Platform」を取り上げる。
2013年に一般公開されたばかりで、パブリッククラウドサービスとしては比較的新しい。だが、中身はGoogleが創業以来長年にわたって培ってきたインフラとノウハウそのものだ。利用者は、GmailやGoogleマップを稼働させている巨大なインフラで、自分のアプリケーションを稼働させることができる。
提供されているサービスの数は多くはない。初回で取り上げたAWS(Amazon Web Services)のように「何から何まで」というほど幅広いサービスをカバーしていない。だが、データベースやストレージに関しては必要最低限のところは押さえている。また価格についても意欲的に下げていく姿勢を見せている。
Google Cloud Platformで提供されているデータベース関連のサービス
データ関連のサービスは主に「STORAGE」に分類される「Cloud Storage」「Cloud Datastore」「CloudSQL」の3つ。加えて「BIG DATA」に分類される「BigQuery」がある(写真1)。
Googleのサービスは検索や地図、広告などのいずれでも、インターネット上で膨大なデータを扱う。一企業が運営するシステムとしては桁違いのスケールのものばかりだ。
Googleはこれらのサービスのために独自に、あるいはコミュニティーと連携しながらデータを扱うための技術を磨いてきた。MemcachedやBigTableなどがそうである。これから紹介するサービスはGoogleが培ってきた技術のエッセンスが凝縮され、高性能を実現している。