パブリッククラウドサービスの中で、[1]で紹介した「AWS(Amazon Web Service)」に最も近い位置に付けているのが「Microsoft Azure」ではないだろうか。最近「Windows Azure」から「Microsoft Azure」(以下、Azure)へと名前を変え、会社の顔となるサービスとして急成長を遂げている。

 クラウドサービスからスタートしているAWSとは異なり、マイクロソフトはもともとパソコンやオンプレミスのサーバーにインストールして使うソフトウエアを提供してきた企業である。しかし近年では「クラウドOS」というビジョンを掲げ、クラウドをベースにしたソフトウエアやサービスにも注力する方向へとかじを切った。

 ユーザーが普段使うWindowsやMicrosoft Officeでは、「OneDrive(旧スカイドライブ)」というクラウドストレージサービスがデータ保存先として指定できる。むしろそれを奨励しているようでもある。クラウドに関心あるかどうかにかかわらず、マイクソロフトは一般ユーザーをクラウド利用に向けて大きくけん引している。

 今回は、そのマイクロソフトが運営するパブリッククラウドのデータベースサービスについて解説する。

Microsoft Azureで提供されるサービス

AzureのSQLデータベース(PaaS)と仮想マシン上のSQL Server(IaaS)

 Azureで提供されるPaaS型のデータベースサービスは「SQLデータベース」だ(写真1)。「Microsoft SQL Server」をベースとしているため、実体はほぼSQL Serverそのものである。

写真1●Microsoft Azureの管理画面
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