日本時間の4月9日にWindows XPとOffice 2003のサポートが終了してから約3カ月が経過した。順調に数は減っているものの、企業や自治体では、まだXP搭載PCが残ったままだ。本誌がWebサイト「ITpro」で実施した調査でも、「社内で最も多く利用しているPC用OSは何か」という質問に対し、情報システム部門の関係者の17%がXPと答えた(図1)。

図1●社内で最も多く利用しているPC用のOS
図1●社内で最も多く利用しているPC用のOS
2割弱はXPが最も多い

 既にXPからの移行を終えた企業であっても、大半はまだ社内にXP搭載PCが残っている。ITproの調査で「社内のPCに占めるWindows XPの割合は」という質問に対し、XP搭載PCが残っているという回答は65%に達した(図2)。言うまでもなく、サポート終了後はXPやOffice 2003に新たな脆弱性が見つかっても、セキュリティ更新プログラム(パッチ)は提供されない。XP搭載PCの延命を続ける場合はセキュリティ対策が欠かせないが、完璧に実施するのは困難だ。

図2●社内のPCに占めるWindows XPの割合
図2●社内のPCに占めるWindows XPの割合
6割超にXPが残る

 移行を終えて安心している企業も油断はできない。Windows 8.1や8.1 Updateが登場したことで、移行後のOSに対するサポートやパッチ提供を受けられる期間が変わってきているからだ。

 これから急いで移行を進める企業にとっては、移行先OSの選択ポイントが大きく変わった。とりあえずWindows 7を選べばよいという従来の考え方のままでいると、せっかくの投資が無駄になる可能性がある。

 本特集ではこれらの最新情報を踏まえながら、「延命編」と「移行編」の2つのパートに分けて陥りやすい落とし穴や注意点をQ&A形式で解説していく。今回は「延命編」をお届けする。

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