社会人であればほとんどの人が「ビッグデータ」という言葉を聞いたことがあるだろう。ビッグデータの認知度に関する調査では、「知らない/聞いたことがない」と回答した人はわずか10.2%で、実に9割近くの人が何らかのカタチで「ビッグデータ」という言葉に触れていることがわかる。2013年時点で流行語大賞にもノミネートされておりもはや市民権を得たと言ってよい。
認知度だけに留まらず、市場規模も堅調に拡大しており、2020年にビッグデータアナリティクス市場は、2012年比で3倍以上の3,400億円を超す規模に成長する見通しだ。
そのような中、ビッグデータを取り巻く現場では多くの課題が山積しており、実際に使いこなせている組織は少ないのが現状だ。
2012年7月に野村総合研究所が実施したビッグデータ活用に関するアンケートでは、61%が「目的・効果の明確化」を課題として挙げており、続いて45%が「担当者のスキル」と回答している。
ここまで「ビッグデータ」に関しての調査を紹介してきたが、「ビッグデータ」と一言で言っても、WebサイトのデータからCRMや店舗の購買データ、ソーシャルメディアデータなど多岐に渡っている。筆者はマーケティングコンサルタントとして様々な企業のビッグデータ活用をサポートしているが、 “何やら流行っているのでうちも乗り遅れてはいけない”と、トップダウンで「ビッグデータに取り組め!」といった指令が出されている企業をよく見かける。
そこで、まず初めに着手するのが、最もデータを取りやすい(既に蓄積されいることが多い)Webサイトのデータというのが通常だろう。しかし、現場レベルでは、このビッグデータの入門であるWebサイトのデータ活用からつまづいているというのが現状だ。
本コラムでは、Webサイト運用におけるデータ活用について、著者が多くの現場で見てきた課題とその解決方法について紹介したい。
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