前回は、無線LANをネットワークに接続し、一通り使えるようにするまでの手順を説明した。次のステップは、より良い条件で無線LANを使えるようにすることだ。その第一歩は、無線LAN環境を「見える化」しながら、電波状態を確認したりトラブルシューティングをする作業である。今回は見える化のポイントを説明する。

 まずは、自社の無線LAN環境のどこをチェックするかを整理しよう(図1)。今回は「無線LANアクセスポイント(AP)からの視点」で見える化を実践する。このケースでは、次に挙げる6項目を押さえられれば問題ないだろう。6項目とは、(1)周囲にあるほかのAPの電波状況、端末からAPへの通信での(2)スループット、(3)CRCエラー率、(4)信号強度、そして(5)端末の台数、(6)単位時間あたりの無線LAN通信のチャネル使用率である。

図1●見える化によって把握しておくべき主な情報の例
図1●見える化によって把握しておくべき主な情報の例
WLX302の「無線LAN見える化ツール」を使う場合を示した。
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 この6項目を把握しておくメリットは2つある。一つは「無線LANが遅い」あるいは「急に遅くなった」といったトラブルの切り分け作業を効率化できること。もう一つは、トラブルが起こりにくい設置場所の確認や、APの設定をしやすくできることだ。

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