日経クラウドファースト編集長 中山秀夫
日経クラウドファースト編集長 中山秀夫

 米Amazon.comのスマートスピーカー「Amazon Echo」シリーズが11月13日の週に発売され、その週の金曜日に実機が筆者の自宅に届いた。ステレオスピーカーを備えていて家電操作機能の無い、シリーズ3機種の中位機だ。妻や子どもとEchoを使い、主立った機能を試した。

 Echoはインターネットに接続することで動作する端末。「Alexa(アレクサ)」というクラウドサービスを逐一呼び出す。Alexaは、音声認識や自然言語処理の機能を提供する「Alexa Voice Service(AVS)」、その他ライブラリの「Alexa Skills Kit(ASK)」、アプリケーションに相当する「Skill」で構成される。

自宅リビングの棚に置いたAmazon Echo
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自宅リビングの棚に置いたAmazon Echo

 このうちSkillではスマートフォンのように、標準アプリがデフォルトで組み込まれており、利用者は様々な企業が提供するアプリを追加できる。アマゾンジャパンによると、Echoの発売時点で、265種の日本語対応アプリが提供されているという。

 利用者がEchoを操作するときは、「アレクサ」と話しかけたうえで「○○をスタート」「○○を開いて」のような決まったフレーズを言う。どんな言葉でも解釈するわけではなく、コマンドがある程度決まっている。いわば音声によるコマンド・ライン・インタフェースだ。利用者はアプリごとのコマンドを知っておく必要がある。

 東急電鉄が提供するアプリであれば、「アレクサ、東急線アプリで東横線の運行状況を調べて」といった具合だ。「調べて」の代わりに「教えて」や「言って」などでも構わないが、「東急線アプリで」は必須だ。標準アプリを使う場合は、アプリを指定する言葉は不要である。アプリを終了するときは「ストップ」「やめて」などと発声する。