Androidスマートフォン(スマホ)の一部に実装されている顔認証機能。どのぐらい精度があるのか、気になっている人は多いはず。例えば、双子の兄で登録した顔認証を、弟が“突破”できるのか。日経NETWORKでは、4組の双子に協力してもらって実験した。その結果、一卵性双生児はもちろん、通常の兄弟程度にしか似ていないとされる二卵性双生児でも顔認証を突破できた。

素朴な疑問を専門家が実験

 日経NETWORK 2016年1月号では、「セキュリティ大実験室」という特集を掲載した。これは、セキュリティにまつわる10個の素朴な疑問を取り上げ、NTT西日本およびNTTセキュアプラットフォーム研究所に所属するセキュリティの専門家に、実際に試してもらうという企画だった。

 そのうちの1つとして実施したのが、スマホが備える顔認証機能の性能実験だ(図1)。実験で調べたのは、(1)登録した本人が、メガネをかけたり、ひげを付けたりしても認識するか、(2)本人の写真を本人と認識するか、(3)双子の一方が、もう一方になりすますことは可能か──の3点。

図1●顔認証実験の概要(日経NETWORK 2016年1月号の図を一部改変した)
図1●顔認証実験の概要(日経NETWORK 2016年1月号の図を一部改変した)
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