Windows 10では標準のWebブラウザーとして「Microsoft Edge」(以下、Edge)が搭載されている。初期設定で「既定のアプリ」であり、スタート画面やタスクバーの目立つ位置にピン留めされている(図1)。普通にWindows 10を使い始めれば、まずはEdgeを利用することになるだろう。

図1●Windows 10の初期設定では、スタートメニューやタスクバーにEdgeのアイコンがピン留めされている。開いているウインドウはEdgeの初期画面
図1●Windows 10の初期設定では、スタートメニューやタスクバーにEdgeのアイコンがピン留めされている。開いているウインドウはEdgeの初期画面
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 一方、Windows 95以降の標準Webブラウザーだった「Internet Explorer」(IE)も、Windows 7/8.1向けと同じバージョン11が搭載されている。しかし、Windows 10でのIE 11搭載は、後方互換性の保持が目的であり、今後も大きなバージョンアップは行われないという。Windows 10の公開前プレビュー版では、IE 11も一時的に機能強化されていたが、公開時点で従来のIE 11に戻したというほどの“後ろ向き”さだ。

 Edgeは、IEにないいろいろな便利機能を備えている。描画エンジンは、競合する主要なWebブラウザー「Chrome」「Safari」などと同じ動作をするように機能が追加されている。半面、ActiveXなどIE固有だった機能は積極的に削除されているので、IE専用に作りこんだWebサイトの利用は難しい(図2)。

図2●EdgeとIEの位置づけ。EdgeはIEの方言を排除してWeb標準の仕様を取り込み、IEは後方互換性の維持を担う
図2●EdgeとIEの位置づけ。EdgeはIEの方言を排除してWeb標準の仕様を取り込み、IEは後方互換性の維持を担う
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