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記者の眼

南武線の次は「六本木や外国人」、AI技術者の争奪戦が拡がる

玄 忠雄=日経コンピュータ 2017/11/30 日経コンピュータ

 「南武線での求人広告の次は、六本木ヒルズだと思いました」--。

 露骨な表現で話題を集めたトヨタ自動車の求人広告がこの秋、東京メトロ沿線などに場所を変えて復活した。

 前回は2017年7~8月、武蔵小杉駅や武蔵中原駅などJR南武線エリアの複数駅にわたってポスター広告を面的に展開。「シリコンバレーより、南武線エリアのエンジニアが欲しい」といった直接的な広告表現がソーシャルメディアなどで話題になった。自動車業界の雄であるトヨタが、業界をまたいで富士通やNEC、キヤノンなど大手電機メーカーの研究開発拠点が集積しているエリアで転職を呼び掛けるという“攻める”姿勢を取ったことには記者も驚かされたし、ITproの記事でも何度か取り上げた。

トヨタ自動車が六本木駅で掲載した技術職の求人ポスター広告(10月24日時点)
[画像のクリックで拡大表示]

 直近のポスター広告は、東京メトロの日比谷線六本木駅や千葉県市川市にある東西線妙典駅、同千葉市にあるJR海浜幕張駅、関西ではJR大阪駅や近鉄けいはんな線の駅などで掲載された。掲載期間は駅によって変わるが10月中旬から最大で11月20日までだったようだ。

 記者が10月下旬に目撃した六本木駅では、日比谷線下り方向ホームから六本木ヒルズ方面の改札口に上る階段にある広告スペースに、冒頭のようなコピーで掲出されていた。六本木ヒルズでIT技術者が多数勤務する企業といえば、米グーグル日本法人のほか、メルカリやグリー、グノシーなどの新興ネット企業が思い浮かぶ。

 技術者比率が高そうなほかの入居企業としては、ノキア シーメンス ネットワークス日本法人など海外ITベンダーの日本拠点も挙げられる。

AI・コネクテッド技術の「未経験者」も求む

 トヨタが市川市にある東西線妙典駅で広告を掲出した狙いはよく分からないが、六本木駅で展開したのは、日本法人にも多数のAI(人工知能)技術者が勤務するグーグルの存在が大きいと見られる。

 もう一つ注目したいのは、記者の憶測も含んでいるが、南武線の時からトヨタのエンジニア獲得戦略が変化したと考えられることだ。夏の時点で電機メーカーの技術者に狙いを定めたのは、彼らがAIのほか自動運転につながる制御、IoT(インターネット・オブ・シングズ)通信など、トヨタが募集した「自動運転やコネックテッドカーのエンジニア」という求める人材像にぴったりと合致したからだった。

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