私事で恐縮だが、日経NETWORKに異動してもうすぐ1年になる。昔、日経バイトという技術に強いパソコン雑誌にいたころは、それなりにネットワークの記事も書いていたが、最近はこの雑誌に異動するまでネットワークに関わることはあまりなくなっていた。そんな自分が自宅で遭遇した無線LANに関するトラブルを紹介したい。

 2015年半ばからだろうか。自室の無線LANに異変が起こるようになった。自宅では、家の真ん中あたりにある部屋に無線LANのアクセスポイントを設置し、他の部屋では無線LANでインターネットに接続するようにしている。自室では、4ポートのスイッチを内蔵した無線LAN子機にデスクトップパソコンやNASを接続していた。

 この環境でパソコンを使っていると、ネットワークの速度がいきなり遅くなるという現象が起こるようになった。何の前触れもなく、Webページの表示にひどく時間がかかるようになってしまう。通信速度が10分の1以下に落ちている感じだ。速度測定サイトにアクセスしようとしても、通信が遅すぎてエラーになり、測定できない。

 これではネットが使い物にならないので、なんとか解決できないかといろいろ試してみた。その結果、無線経由でパソコンからアクセスポイントの設定画面を呼び出し、WAN接続をいったん切って再接続することで、通信速度が元に戻ることがわかった。トラブルの出現頻度は数日に1回程度、多いときには2日連続といった感じ。一度回復すると、しばらくは問題は起こらない。対症療法だが、問題が起こるたびに、WANを再接続していた。

 WANの再接続で直るということは、WAN側の回線の問題かアクセスポイントの問題だと思われた。インターネット接続業者が問題をいつまでも放置しているとは考えにくいので、アクセスポイントが壊れかけているのかもしれない。「最新機種のアクセスポイントに買い替えたほうがいいかな」とずっと思いつつ、トラブルが起こるたびにWANを再接続して、だましだまし使っていた。