社会インフラのあらゆる場面にセキュアなIoT(インターネット・オブ・シングズ)を使ったらどうなるか──。それを実証する壮大な実験が始まろうとしている。

 認証ベンダー大手のサイバートラストは、多くのパートナー企業の協力を得て、様々な分野でIoTの実証実験を行ってきた(写真1)。2016年9月30日には、実証実験で使った技術をIoT向け電子認証サービス「セキュアIoTプラットフォーム」として提供開始し、25社のパートナーから賛同を得た。

写真1●左からサイバートラスト技術本部の東久貴本部長、セキュアIoTプラットフォーム推進事業本部の白水公康部長、マーケティング本部の佐々木憲二本部長
写真1●左からサイバートラスト技術本部の東久貴本部長、セキュアIoTプラットフォーム推進事業本部の白水公康部長、マーケティング本部の佐々木憲二本部長
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 実証実験は場所も時間もバラバラ。2017年にはそれらを1カ所でまとめて行い、社会インフラを丸ごとセキュアIoT化すると何が起こるかを確かめる実験を実施する予定だ。同社はそれを「IoT Sim City」と称している。

 同社がこれまでに手掛けたIoT実証実験は以下の七つ。

  1. リアルタイムモニタリング
  2. セルフレスキュー(宿泊型防災訓練)
  3. ドライバーズ認証
  4. メンタルヘルス対策
  5. ドローン
  6. トラステッドビーコン
  7. インバウンド

 いずれも興味深く、示唆に富んでいる。これらの内容を紹介したうえで、それらを組み合わせて都市全体をIoT化する今後の展開について考えてみたい。