流通大手のイオンが「イオンスマホ」を発売したり、SIMフリー版iPhoneが日本でも大々的に販売されたりするようになったこともあり、携帯電話事業者からネットワークを借りてサービスを提供するMVNO(仮想移動体通信事業者)による格安SIMサービスの人気が高まっている(関連記事:続・SIMフリー版iPhone 6の衝撃!MNPで分かったMVNOの可能性と問題点)。
これらMVNO各社の中でも、異色の格安SIMサービスがある。ケイ・オプティコムの「mineo(マイネオ)」だ。他のMVNOがNTTドコモの回線を活用する中、mineoはMVNOの中で唯一au(KDDI)のインフラを使っている(WiMAX中心でauの回線も利用できるようにしているMVNOを除く)。また、3Gのデータ通信には対応せず、au 4G LTEやWiMAX 2+という高速データ通信だけに対応することも大きな特徴だ。
今回、このmineoの格安SIMサービスと、セット販売されている「AQUOS SERIE SHL25」(写真1)を試してみる機会を得たので、mineoの実力と同端末の使い勝手などを見てみよう。
1GB月額980円から、余ったデータは翌月に繰り越し
まずはmineoの基本的なサービス内容を押さえておく。mineoには、データ通信のみの「シングルタイプ」と、データ通信に加えてSMS(ショートメッセージサービス)や(090/080/070電話番号による)回線交換の音声通話が利用できる「デュアルタイプ」の2種類がある。そして、それぞれのタイプに対して、月間の基本データ容量が1GB、2GB、3GBの3プランがあり、合計で6種類のサービスとなる(表1)。料金(税別、以下同)は、月額980円から同2940円だ。
  | 月間の基本データ容量 | 月額(税別) |
---|---|---|
シングルタイプ(データ通信のみ) | 1GB | 980円 |
2GB | 1580円 | |
3GB | 2330円 | |
デュアルタイプ(データ通信+回線交換による音声通話) | 1GB | 1500円 |
2GB | 2190円 | |
3GB | 2940円 |
基本データ容量を使い切った場合は最大速度が200kビット/秒に制限される。ただし、100MB当たり150円の「パケットチャージ」を支払えば、速度制限は解除できる。また、パケットチャージ分を含めて、余ったデータ容量は翌月まで繰り越すことができる。