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記者の眼

iPhoneの“特別扱い”を崩せるか、KDDIの新料金が呼び込む波乱

榊原 康=ITpro 2017/09/12 ITpro

 秋のiPhone商戦が近づいてきた。携帯電話大手3社はこの時期に合わせて新たな施策を投入するのが恒例となっており、果たして今年はどのような妙案・奇策を繰り出してくるだろうか。筆者が注目する事業者はKDDI(au)である。

 同社は2017年7月、月1980円(キャンペーン適用時)から利用できる新料金プラン「auピタットプラン」の提供を始めた。ただ、現状ではiPhoneの購入を伴う新規契約や機種変更による加入は対象外(料金プランだけの変更は可能)としており、最終的にどうするかが気になっている。

「auピタットプラン」の概要
(2017年7月10日に開催された説明会のプレゼンテーション資料)
[画像のクリックで拡大表示]

 筆者は当初、秋商戦を見据えてiPhoneもすぐに対象に加わるだろうと安易に考えていた。米アップルが噂通りに有機ELディスプレーを搭載した新版を投入するのであれば、端末価格が高額になると想定され、新料金プランで導入した48回払いの割賦契約と相性が良さそうだからだ。だが、競合他社に聞くと、「iPhoneを対象に加えるのは難しいのではないか」との見方がもっぱらだ。

最大限の端末購入補助金を要求するアップル

 KDDIが新料金プランの対象にiPhoneを加えにくいと見る理由は単純明快。「アップルが受け入れるはずがない」というものだ。KDDIの新料金プランは端末購入補助金が無い代わりに毎月の通信料金を安くした「分離プラン」。つまり、iPhoneを特別扱いしないことを意味する。

 携帯電話大手3社がiPhoneをかつては「実質0円」、現在も総務省のガイドラインに抵触しないギリギリの水準まで実質負担を軽くして販売しているのはご存知の通りだ。アップルとの間で販売台数のコミットメント(実質的には複数年にわたる買い取り契約とみられる)が存在するのも大きいが、確かにiPhoneをAndroid端末と同等に扱う措置をアップルが素直に受け入れるとは考えにくい。

 アップルがiPhoneの取り扱いを巡り、携帯電話大手3社に対して条件を細かく指定するのは有名な話だ。プレスリリースの文言や販売店舗における展示だけでなく、端末購入補助金についても最大限を要求してくるとされる。仮にiPhone新版が高額になるのであれば、それこそ端末購入補助金による特別扱いはアップルにとって絶対に譲れない一線となりそうだ。

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