【記者の眼】

「VALU」という問題児は革命児に変貌できるのか?

岡部 一詩=日経FinTech 2017/08/30


 「想定の約10倍だ」――。筆者がVALUを設立した小川晃平氏を訪ねたのは、2017年6月19日のこと。同社は5月末、最近騒動となった「VALU」のベータ版をリリースし、20日間で2万人のユーザーを獲得していた。ところが小川氏は、手放しで喜んでいるようには見えなかった。VALUは早々に、生みの親である小川氏のコントロールが効きづらい“問題児”になっていたからだ。

 VALUとは、個人が「VA」と呼ばれるデジタルトークンを発行し、売り出せるサービス。8月15日、人気YouTuberが自身のVAを高値で売り抜けた直後、同VAが暴落したことで批判が殺到した。運営会社であるVALUが、その時点で残っていた売買注文をすべてキャンセルするという異例の措置を採るなど注目を集めている。

 筆者が取材した当時、VALUは既に様々な対応に追われていた。もともとは24時間営業だったが、システム負荷の高まりを受けてサービス提供時間を短くし、6月8日には平日9時~18時に変更。一部のユーザーがグレーな手法で儲けることを防ぐルール改定も頻繁に実施していた。6月8日には24時間以内のVALUの売買取引を3回までに制限。同11日には1日の取引制限幅を前日終値の75%~150%にしており、その後も制限の緩和と強化を繰り返している。

「VALU」の画面
(出所:VALU)
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