この原稿を書いている8月9日の17時現在、心待ちにしている発表はまだない。何かというと、アップルから「出る、出る」と言われている新型「MacBook Pro/Air」の話だ。
現行のMacのノートは3つの製品ラインからなる(表)。12型のRetinaディスプレイを搭載した同社で最も薄く軽い「MacBook」(図1)、11型と13型の2つの画面サイズからなる標準ディスプレイ搭載の薄型ノート「MacBook Air」(図2)、そしてもう一つがMacのフル機能を持ち歩くことをコンセプトにしたハイエンドモデルの「MacBook Pro」(図3)だ。
MacBook | MacBook Air | MacBook Pro | |
---|---|---|---|
画面サイズ | 12 | 11.6/13.3 | 13/15 |
Retina対応 | ○ | × | ○ |
CPU | Skylake | Broadwell | Broadwell/Haswell |
重さ | 0.92kg | 1.08k/1.35kg | 1.58k/2.04kg |
拡張性 | × | △ | ○ |
価格帯(税別) | 14万8800円〜18万4800円 | 10万2800円〜13万6800円 | 14万8800〜28万2800円 |
本体色 | ローズゴールド、スペースグレイ、ゴールド、シルバー | シルバーのみ | シルバーのみ |
現行製品の登場時期 | 2016年3月 | 2016年3月 | 2015年3月/2015年5月 |
このうち、今年の3月にニューモデルが発売になったMacBookは、CPUにインテル製の最新プロセッサー、Skylake(第6世代のCoreプロセッサー)を搭載している。だが、Macの中で一番人気が高いと言われているMacBook Airは一世代前のBroadwellにとどまっており、MacBook Proの15インチモデルに至っては、二世代も前のHaswellのままだ。
表ではMacBook Airの現行モデル発売は2016年3月になっているが、これは従来モデルの搭載メモリー量を4GBから8GBに拡張しただけのチューンアップ版。ベースは、MacBook Proの13インチモデルと同様、1年半近く前の2015年3月に登場したものだ。進歩の速いパソコンの世界において、アップルだけがまるでその歩みを止めたかのように見える。
新製品投入の遅れは業績にも表れている。実はここ数年、他のパソコンメーカーを大きく上回る伸びを誇示してきたMacの出荷台数が、直近の3四半期はマイナスに転じているのだ。