米サーベイモンキーのCEO(最高経営責任者)であり、米フェイスブックCOO(最高執行責任者)のシェリル・サンドバーグ氏の夫だったデビッド・ゴールドバーグ氏が2015年5月1日、急逝した。享年47歳だった。(写真:村田 和聡)
米サーベイモンキーのCEO(最高経営責任者)であり、米フェイスブックCOO(最高執行責任者)のシェリル・サンドバーグ氏の夫だったデビッド・ゴールドバーグ氏が2015年5月1日、急逝した。享年47歳だった。(写真:村田 和聡)
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 最愛の伴侶を突然失うつらさを他人が推し量れるものではない。だが、米フェイスブックのCOO(最高執行責任者)のシェリル・サンドバーグ氏が自身のフェイスブックで寄せたコメントを見て、涙が出そうになった。

 「デーブと私は十分な時間を一緒に過ごせませんでした。この数日間、まったく予期せぬ地獄のような出来事に心が打ちのめされましたが、同時に同じくらいの感謝の気持ちがこみ上げています。人生の最も暗く、悲しい瞬間に、今までどれだけ私が幸運だったのかを知りました。もし彼との日々が最初から11年間で終わってしまうことをあらかじめ誰かに聞かされていたとしても、私は彼と共にこの道を歩んできたでしょう」

 サンドバーグ氏の夫であるオンラインアンケート作成ツールを提供する米サーベイモンキーのCEO(最高経営責任者)のデビッド・ゴールドバーグ氏が2015年5月1日、急逝した。享年47歳だった。旅行先のメキシコのランニングマシンで運動中の事故に見舞われたという。

 夫妻ともに過去、インタビューさせていただいた。ともに言外からあふれ出てくる魅力を持ち合わせた方々だった。ゴールドバーグ氏の包み込むような温かさは特に印象が深かった。

 ゴールドバーグ氏にお会いしたのは2013年9月18日だ。その日は、夏の日差しが残りつつ、雲一つなく晴れた秋晴れだった。日経BP社までお越しいただいたが、あいにくその日は来客用スペースがすべて埋まっていた。電話が鳴り響く編集部内の打ち合わせスペースでのインタビューという、非常に申し訳ない対応だったにも関わらず、ゴールドバーグ氏は終始ニコニコされ、どのような質問にも一つひとつ丁寧に答えていただいた。

 海外のキーパーソンはメディア対策として「メディアトレーニング」が徹底されている。だが、対面取材で伝わってくる人間性までトレーニングできるものではない。特に、このような非礼とも取られかねない状況下ではなおさらだ。ゴールドバーグ氏が、なぜ米シリコンバレーで広く皆に愛されているかを知った瞬間だった。