画面●Hit-Pointのスマホ用アプリ「ねこあつめ」
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 世は猫ブームだ。ソーシャルメディアは猫の写真や動画があふれ、猫を題材にした映画やドラマが増えている。スマートフォンアプリでは、「ねこあつめ」など、猫のキャラクターが登場するものが人気のようだ(画面)。

 その経済効果は、「ネコノミクス」などと呼ばれるほど。関西大学の宮本勝浩名誉教授によると、この猫ブームの経済効果は2015年の1年間だけで、2兆円3126億円にのぼるという。

 実は日本ではペットの飼育頭数が減少傾向にあるとみられている。一般社団法人ペットフード協会による2015年全国犬猫飼育実態調査によると、犬の推計飼育頭数は991万7000頭で、2014年の1034万6000頭から減少した。それに対して猫は987万4000頭で、2014年の995万9000頭から微減。直近5年の傾向をみると、犬は減少し続けているが、猫はほぼ横ばいだ。

 遠からず、猫の数が犬を上回ることだろう。猫ブームによって、猫一匹当たりに飼い主が掛ける飼育費も上昇するのではないだろうか。

 ならば、2兆円を超える経済効果があるとされるネコノミクスの波に乗らない手はない。ネコノミクスは、果たしてIT業界にどのような影響をもたらすのだろう。ITを活用した愛猫家向けの製品やサービスが続々と登場してもよさそうなものだ。

 その萌芽を求めて2016年4月、東京・有明で開催されたペット関連の展示会イベント「インターペット」に足を運んだ(写真1)。会場内は、国内外の関係者でごった返していた。

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写真1●2016年3月31日から4月3日にかけて開催されたペット関連イベント「インターペット」の様子
写真1●2016年3月31日から4月3日にかけて開催されたペット関連イベント「インターペット」の様子
(出所:インターペット/メサゴ・メッセフランクフルト)
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