桜が一斉に咲き始めた2015年3月末。筆者は神奈川県の某所にいた。
綜合警備保障(ALSOK)の警備隊員に短時間ながら密着し、2015年に入って導入したばかりの真新しい「タフスマホ」を実際にその場で操作してもらうためだ。その様子を1時間ほどかけて、カメラマンと共に撮影した(写真)。
日暮れ近くになって待ち合わせ場所に姿を現した2人の隊員はどちらも、大きな体に防刃ベストなどの制服とヘルメットを身に着けていた。警備車両も用意してもらった。
隊員の左胸にはALSOKのロゴマーク、そして右胸のポケットには今回の“主役”である、パナソニック製のタフスマホ「TOUGHPAD(タフパッド)」が入っていた。ALSOKが選択したのは、画面が5インチの大きさのタフパッドである。ここではそれをタフスマホと呼ぶことにする。
筆者は別の取材で一度、同じサイズのタフパッドを実際に手に持ってみたことがあったが、現場で持たせてもらうと、その大きさと重さを改めて実感できた。筆者が普段使っている個人のスマホとは、画面サイズこそそれほど大きくは違わないものの、厚みがまるで違う。このタフパッドは厚さが約3cmもあるのだ。
正直言って、かなり分厚い。そのため、手にしたときの感覚は全く異なる。
「まるで弁当箱だね」
ALSOK社内でも、タフスマホを最初に目にした社員や隊員からは、そんな言葉が何度も飛び出したようだ。