子供向けのプログラミング教育がブームです。何でもこの3月には、お笑い芸人の厚切りジェイソンさんが出演する子供向けのプログラミング教育番組「Why!?プログラミング」がNHKのEテレで5日間に渡って放送されるとか。ブームもいよいよ本物のようです。筆者は最近、プログラミング雑誌の編集者として、何とかこのブームに便乗できないかと日々考えています。他力本願全開ですが。

 もちろん、考えているだけでは編集長に怒られてしまいますから、少しずつ実践もしています。3月24日発売の日経ソフトウエアには、「スクラッチ」入門の付録冊子「5日間で体験!親子で楽しむプログラミング」を付ける予定です。スクラッチは、子供向けのプログラミング教育で定番になっているプログラミング言語。厚切りジェイソンさんの番組でも、スクラッチが使われます。

 さて、日経ソフトウエアとしては、スクラッチでプログラミングに興味を持った子供や大人を、次のステップへ誘いたい、と思っています。ただし、これが目下の悩みです。というのは、“スクラッチの次”のステップとしてオススメできる適当なプログラミング言語が見当たらないからです。教育用として非常に良くできたスクラッチが、プログラミングのハードルをあまりにも下げてしまったため、現在主流の言語との間に大きなギャップが生じているように思われます。

JavaScriptは入門者には難しい

 例えば、Webブラウザで動くJavaScriptは、事実上すべてのパソコンにプリインストールされているプログラミング言語なので、“スクラッチの次”の最有力候補だと当初は思いました。しかしよく考えると、JavaScriptはなかなか難しい言語です。それに画像やグラフィックスを描画したいときに、HTMLという別の技術を使わなければならない点も気になります。プログラミングの入門段階では、プログラミングの結果を視覚的に把握できることが重要だと思うので、画像やグラフィックスを容易に描画できる言語が望ましいと考えます。