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記者の眼

IoTと若者たちの感性が街の書店を救う!

清嶋 直樹=日経コンピュータ 2017/02/15 日経コンピュータ

 書籍取次大手の日本出版販売(日販)はデジタルハリウッドと共同で、2017年1月28~29日の土日に「書店体験を変えるIoTプロダクト」をテーマとしたハッカソンを開催した(写真1)。東京・御茶ノ水のデジタルハリウッドにエンジニアを中心とした40人の参加者が集まり、8チームに分かれて、書店を活性化するためのアイデアと、それを実現するためのIoT(インターネット・オブ・シングズ)システムの実装を競い合った。

写真1●日本出版販売とデジタルハリウッドが2017年1月下旬に開催した「書店体験を変えるIoTプロダクト」をテーマとするハッカソン
[画像のクリックで拡大表示]

 最優秀作品については、実際に書店で実証実験をすることになるというのがポイントだ。日販子会社が運営する「文禄堂荻窪店」(写真2)など東京都内の3店舗に新しい機器が設置される。

写真2●最優秀賞作品の実証実験が実施される「文禄堂荻窪店」
(出所:日本出版販売)
[画像のクリックで拡大表示]

衰退する街の書店

 最初のオリエンテーションの場で、日販営業推進グループ営業推進チームの藤野雅史氏は「皆さんの技術力とアイデアで街の本屋さんを救ってほしい」と呼びかけた。

 筆者は、こうした技術力を競うイベントをしばしば取材している(関連記事:ヤフーの「超リアル」なサイバーセキュリティ演習に見た凄み)。イベントに入り込んで熱気をじかに感じる取材には、会議室でのインタビューや記者会見への出席といったよくある取材とは異なる面白みがある。

 ただし、長時間にわたるイベントは取材できる数が限られる。その中で日販のイベントを取材したいと思った動機の一つは、「他人事ではない」ということにある。

 筆者は出版社に勤務しているが、入社以来、書籍市場は縮小する一方。街の書店が次々と消えていくのも目の当たりにしてきた。重要な販売チャネルである書店が衰退するのは、筆者にとっても死活問題だ。ハッカソンの取材を通じて、何らかの打開策を見たいと考えた。

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