90度の角度で二画面を持つ臨場感のあるテレビ会議システム、プロジェクトマッピングにマーキングできるボード、自由に出入りできる雰囲気のミーティングルーム──数々の最先端オフィス用システムを、都道府県のCIO(最高情報責任者)の面々と見学する機会があった。場所は、東京・文京区のオフィスビルに入居するNECネッツエスアイの本社である(写真1)。

写真1●テレビ会議システム
[画像のクリックで拡大表示]
写真1●テレビ会議システム
プロジェクションマッピング技術を採用。スクリーンに枠がないのでさらに臨場感が高まる

 この見学会は、都道府県CIOフォーラムという任意団体が主催した。通常プログラムの終了後に、希望者だけで実施したツアーだが、CIOや情報政策部門のリーダー、職員など20人を越える参加者が集まった。昨年、秋田県秋田市でCIOフォーラム年次総会を開催した際には、秋田県農業試験場を視察するツアーを実施。寒冷地でトマトの二期作に挑む様子を見学したが、この様子も記者の眼のコーナーでお伝えした(関連記事:秋田でトマトの二期作を実現する──IT農業最前線)。

 ちなみに都道府県CIOフォーラムは日経BP社に事務局があり、都道府県・関係団体のCIO(情報化統括責任者)または情報化推進担当責任者で構成されている。相互の情報共有や民間IT企業も含めた意見交換を通じて、IT 施策の推進に寄与することを目的に2003年に設立された(詳しくはこちらへ)。

 なぜCIOがオフィス改革に興味を持つのか。それは、ITを活用したオフィス改革は、テレワーク、モバイルワーク、ペーパーレス化、フリーアドレスなど、自治体職員のワークスタイル変革につながるからだ。女性の活用、災害時のBCPなどの面で有用性が認められていることもあり、かなり真剣に活用を考慮する自治体が増えてきている。都道府県CIOフォーラムでも、ここ数回の会合で継続してオフィス改革を議題として取り上げている(関連記事:ディスカッション3 フリーアドレス、テレワークに取り組む)。