昨年末あたりから、低価格帯のWindows端末がさらに安くなってきた。「消費税別2万円」でラインを引いても5製品ある。このうち現行製品は4つで、タブレットが多い。サードウェーブデジノスのタブレット「Diginnos DG-D08IWB」、マウスコンピュータのスティック型PC「m-Stickシリーズ MS-NH1」、日本エイサーのタブレット「Iconia Tab 8 W」、ジェネシスホールティングスのタブレット「WDP-71」だ(写真1)。このほか、ビックカメラグループが販売していたものが1製品あったが、生産終了になっている。
現時点では群を抜いて安い
いま挙げた中で個人的に注目したのは、最安値のWDP-71(写真2)。価格は税別1万2980円で、税込みでも1万円台前半に収まる。おそらく現時点では国内最安値のWindows端末だ。次に安い製品は、Diginnos DG-D08IWBで税別1万8500円だから、安さは際立っている。
主要スペックは、CPUがクアッドコア、動作周波数1.33~1.83GHzのAtom Z3735G。メモリーとストレージは1GB/16GBだ。ディスプレイは、7インチIPS液晶モニター、5点マルチタッチパネル、LEDバックライト。画面解像度は1280×800となっている。OSはWindows 8.1 with Bingである。
通信機能は、IEEE 802.11b/g/nをサポートする無線LANとBluetooth4.0。MicroUSB2.0端子と最大32GB対応のMicroSDスロット、3.5mmヘッドホン出力端子、MicroHDMI 1.4a出力端子を備える。カメラは前面、背面とも200万画素。サイズ・重量は約191.6×9.1×109.8mm、約326.5gだ。キングソフトのオフィスソフト「KINGSOFT Office 2013」(Standard相当)と、セキュリティソフト「KINGSOFT Internet Security 2015」の体験版がプリインストールされている。KINGSOFT Office 2013に関しては、同梱されているライセンスカードを使って、製品版として利用できる。
この製品が登場した背景に触れておきたい。ジェネシスホールディングスは、Windows端末やAndroid端末を手掛けるメーカー。昨年は、同社製の「geanee FXC-5A」がイオンの格安スマホサービスで採用された。同社は昨年12月9日、画面サイズが7、8、10.1型のWindowsタブレット3機種を発表した。7型が今回のWDP-71だ。
同社はWDP-71の安さの理由の1つに、中国にある自社工場での生産を挙げている。一般に、製品を外部調達する際、安価に仕入れるためには大量に発注する必要がある。これに対して、ジェネシスホールディングスは自社生産が可能なので、台数をコントロールしつつ、そこそこのコストで作れるという。また前述の通り、メモリーとストレージの容量はそれぞれ1GB/16GBと、ぎりぎりのところに抑えている。