米アップルがiPhoneの旧機種の動作速度を意図的に落としていたとされる「計画的陳腐化」が、2017年末から2018年初めにかけて大きな話題となりました。
米アップルは2017年に性能低下を伴うソフトウェアアップデートをユーザーに告知せずに実施しました。iPhoneの予期しないシャットダウンの頻発を防ぐのが狙いとしています。
同社の説明によると、iPhoneを含む一般のスマートフォンに使われるリチウムイオンバッテリーは、経年劣化するとバッテリーの電圧が急激に低下する場合があり、最大パフォーマンス動作時に必要な電圧を確保できず突然シャットダウンする現象が頻発するといいます。
そこで同社は、最大パフォーマンスのピーク値を動的に変えてシャットダウンの頻発を防ぐ機能を盛り込んだiOS 10.2.1を2017年1月にリリースしました。対象はiPhone 6、iPhone 6 Plus、iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone SEです。これにより、iPhoneのシャットダウンは抑えられますが、動作速度が遅くなる可能性があります。
ただし、同社はこうした事実を自ら公表せず、外部から指摘を受けた後に認めて、お詫びと説明を2017年12月28日に公開 しました。また、バッテリーの経年劣化とパフォーマンスの関係に関する詳細な解説も公開しています。
なお、アップルのティム・クックCEOは米ABCのインタビューで、iPhoneのバッテリー経年劣化に対するパフォーマンス制御について、ユーザー自身がオン・オフできる機能を提供すると答えました。同社は2018年1月24日(現地時間)、この機能を含むiOS 11.3の開発者向けプレビュー版を公開しました。一般利用者向けの正式版はこの春に提供する予定です。
さて、今回の一連の出来事をどう捉えるべきか、読者の皆様への調査を通じて明確にしていきたいと考えております。ぜひ調査にご協力ください。
アンケートは締め切りました。ご協力ありがとうございました。
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