格安SIMの価格性能比が大きく向上している。データ通信のみのサービスであれば、2014年4月ごろは税込み価格972円で1日の上限が50MB、あるいは1カ月の上限が1GBというのが、実用上の最低ラインだった(以下、料金は税込み)。

 ところが2014年から2015年の年末年始の休みに調べたところ、972円で1カ月2GB 、あるいは1日70MBというのが一般的で、さらに安い712円で1カ月1GBという“格安”プランも登場している(表1)。つまり、この9カ月程度の期間で月額料金の最低ラインが約27%下がり、データ量で見ると、料金据え置きで2倍の容量が使えるようになっているのだ。

表1●月額1000円以下の主な格安SIM
サービス名提供元月額料金高速通信
容量の上限
DMM mobile
データSIMプラン
DMM.com712円1GB/月
OCNモバイルONE
70MB/日
NTTコミュニケーションズ972円70MB/日
IIJmio高速モバイル/
Dサービス
ミニマムスタートプラン
インターネット
イニシアティブ(IIJ)
972円2GB/月
【Amazon.co.jp 限定】
So-net PLAY SIM
ソネット950円2GB/月
WIRELESS GATE WiFi+LTE
920円プラン
ワイヤレスゲート920円2GB/月

 筆者は、2014年4月からAmazonで購入した並行輸入版の「iPad mini Retinaディスプレイモデル」を使用している。SIMロックフリー(以下SIMフリー)の製品だ。格安SIMはNTTコミュニケーションズの「OCNモバイルONE」の月額で972円のコースを利用している。このコース、購入の直前、2014年4月に1日当たりの上限が30MBから50MBに容量が増えている。そして、2014年9月に1日当たりの上限が料金据え置きで70MBに増えた。ほぼ半年で、使用できるデータ量が2倍以上に増加したことになる。本来なら、特に考えることなく、このまま使っていればいいところだ。実際、出先でメールを読み書きしたり、Google Mapを確認したり、電子書籍を読んだりといった使い方なので、1日70MBもあれば十分。月間の使用量も1GBを超えたことはなかった。

 ところが、表1に掲載したように、料金の面で安いサービスが年末にかけて登場したおかげで、現状のサービスをそのまま使っていいのかどうか、検討する気になった。なんといっても、格安SIMの特徴は契約にほとんど縛りがなく、月単位で変更可能で、解約金もないこと。解約してSIMカードを返却する手間はあるが、大手キャリアのスマホを契約する場合よりは、解約のリスクは少ない。通信回線はNTTドコモやauのものなので、品質に大きな違いはない。できるだけ安いサービスを使ったほうが得なのだ。

 今回は、表1に示した1000円以下の格安SIMについて調べてみた。取り上げたのは現在使用中の「OCNモバイルONE」、そしてOCNモバイルONEと格安SIMのシェア・トップを争う「IIJmio高速モバイル/Dサービス」、2014年12月にスタートした最安値の「DMM mobile」、そして1カ月2GBのサービスではIIJmioよりも安い「So-net PLAY SIM」と「WIRELESS GATE WiFi+LTE」だ。以下に調べた結果をまとめてみたので参考にしていただきたい。