2014年11月29日、第41回情報化研究会を日本科学未来館で開催した。25人が参加(写真1)。メインのテーマは格安SIMとSIMフリースマートフォンである。筆者とITライター&コラムニストの青木恵美さん、ソフトフォンの開発を手掛けるAgeetの猫田康徳さんの3人が講演した。

写真1●第41回情報化研究会での記念写真
写真1●第41回情報化研究会での記念写真
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 参加者の中にも格安SIMを使い込んでいる方がいて、議論が盛り上がった。中にはSIMを10枚、スマホやタブレットを7台持っているという猛者もいた。

 さて、本論に入ろう。日本でのiPhone人気は、iPhone 6の売れ行きを見る限り衰えを知らないようだ。筆者もiPhoneを使い始めて4年余りになる。キャリアは異なるが家族も5人全員がiPhoneを使っている。正直、iPhoneファンである。だが、そろそろ個人も企業も脱・iPhoneを考えるべきだと思っている。

SIMフリーiPhoneはFreeではない

 その理由の第一は格安SIMとともにSIMフリースマートフォン(以下、SIFS)が存在感を高めていることである。月2GBのデータ通信容量と通話定額で最低でも6000円程度の料金がかかる大手携帯会社のプランに対して、MVNO(仮想移動体通信事業者)が提供する格安SIMでは2GBのデータ通信+従量制音声通信で月額1600円というものもある。あまり通話しないユーザーにとっては有利なプランだ。

 しかし、SIMだけではサービスは使えない。端末が必要だ。自社専用端末を持たないMVNOは、格安SIMとSIFSをセットにして提供し始めた。