2015年11月12日、13日の2日間、有楽町国際フォーラムでNECのC&Cユーザーフォーラム&iEXPOが開催された(写真1)。毎年、多くの人が参加する大イベントだ。

 筆者は「格安SIM、SIMフリースマホで革新するコミュニケーション&コンピューティング」と題して講演した(写真2)。お祭りのようなにぎやかなフォーラムに当事者として参加するのは楽しいものである。

写真1●有楽町国際フォーラムで開催された「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2015」
写真1●有楽町国際フォーラムで開催された「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2015」
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写真2●講演する筆者
写真2●講演する筆者
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 わずか40分の講演で話し足りなかったのだが、皆さん楽しそうに聴いてくれた。講演が終わって、聴講に来てくれた長男とエレベーターを待っていると、聴講者の方がNECの営業に付き添われて近づいて来た。「すっごく面白かったです」と言いながら名刺交換を求められた。

 よく知られたメーカーでシステム企画を担当する若い課長だった。「40分では面白い話もたくさんはできませんが、御社に呼んでいただければ90分くらいでもっと興味深い話ができますよ」と言っておいた。

 さて、本論に入ろう。アクセスルーターという製品カテゴリーがある。企業ネットワークにおいてオフィスや店舗などのLANを広域ネットワーク(WAN:Wide Area Network)に接続するルーターだ。小型の装置ではあるが、WANの形態や機能はアクセスルーターによって決まると言ってよい。なぜなら、WANの本体とも言える回線を収容するものだからだ。

 日本のキャリアが提供する固定、移動を含む多様な回線を効果的に活用できるかどうかはアクセスルーターにかかっている。現在、アクセスルーターの75%以上を国産が占めている。国内の回線への対応が進んでいるのが大きな要因だ。

 そのアクセスルーターがSDN(Software-Defined Networking)と「デュアルモバイル」でWANを進化させようとしている。