2015年4月4日、土曜日9時過ぎ、京都研究会に出かけるため品川から新幹線に乗った。京都研究会といっても「京都」を研究する会ではなく、筆者が主宰する情報化研究会を京都で開催するという意味だ。毎年4月の第1土曜日に開催すると決めており、今年が16年目である。

 1800円のうなぎ弁当を買い、グリーン車に乗り込んだ。朝からうなぎを食べるのは、90分の講演に備えてエネルギーを充填する意味もあるが、好物なのだ。グリーン車に乗ると電車に乗ること自体が楽しくなるのがいい。ただ、今年はなぜか混んでいて通路側の席で相席になったのは残念だった。

写真1●京都研究会で講演する筆者
写真1●京都研究会で講演する筆者
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 研究会では「格安SIM、SIMフリースマホで革新するコミュニケーション&コンピューティング」というテーマで講演した(写真1)。うなぎのおかげでもないが、気持ちよく話せ、皆さんを何度も笑わせた。インターネットイニシアティブ(IIJ)の佐々木太志さんには「MVNOの現状と進化するモバイルビジネス」という題で講演いただいた。MVNOのマーケットを牽引するIIJらしい講演で、質問もたくさん出た。

写真2●研究会の参加者(筆者の左隣りがIIJの佐々木太志さん)
写真2●研究会の参加者(筆者の左隣りがIIJの佐々木太志さん)
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 これから、ネットワークの世界はますますワイヤレス主体で進化することは間違いない。格安SIMはそのスピードに拍車をかける起爆剤だ。例年通り、研究会の後に集合写真を撮った(写真2)。東京、松江、高知など遠方から参加してくれた方が多かった。

 さて、本論に入ろう。筆者は新規顧客への提案から、設計・構築、運用と企業ネットワーク全般を仕事としている。一番ウエートが高いのは運用である。トータルで2000拠点に及ぶネットワークを運用していると、拠点の新設・移設、IP電話導入工事などが毎月数十件は発生する。