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松田次博 間違いだらけのネットワーク作り

コスト削減にならない「クラウドPBX」の上手な使い方

松田 次博=情報化研究会主宰 2017/03/21 日経コミュニケーション
出典:日経コミュニケーション 2017年3月号 pp.70-71
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
目次一覧

 先日、積水化学工業で情報システムグループ長を務める原和哉氏からクラウドシフトの効果について聞く機会があった。同社は2年前、自社開発のグループウエア「Smile」をオンプレミス環境からAWS(Amazon Web Services)へ移行した。クラウドにしてもコストは以前と変わらないそうだ。やりたいことが素早く、簡単にできるのがクラウドシフトのメリットだという。

コスト削減は期待できない

 クラウドPBXもコスト削減は期待できない。それどころか、オンプレ環境のPBX(以下、オンプレPBX)よりも確実に費用が増える。企業におけるテレフォニーシステムの費用構成は、PBX(最近ではIP-PBXが大半)が30%、端末系(電話機やその配線)が70%である。クラウドPBXは30%の部分をクラウドにするのだ。その料金は1ID(端末)当たり月500円や同1000円と決められている。利用月数が増えるほど累積費用は比例的に増加する。

 これに対してオンプレPBXは、一度購入すれば通常は10年以上使える。PBXの多くは、駆動部を持つハードディスク(HDD)装置を内蔵しておらず、駆動部のない半導体記憶装置を使っているので長持ちなのだ。10年間で比較するとクラウドPBXのほうがオンプレPBXよりはるかに高くなる。大体、3年から4年でクラウドの費用がオンプレを上回る。

 このように、コスト削減はクラウドPBXの目的になり得ない。それなら企業は、何を狙いにクラウドPBXを導入すればいいのだろうか。

通信事業者とベンダーの違い

 まずはクラウドPBXがどのようなものかを、通信事業者とベンダーのサービスで見てみよう。ここでは各々のサービスの例として、NTTコミュニケーションズの「Arcstar Smart PBX」(以下、Smart PBX)と、NECネッツエスアイの「ネッツボイス 音声クラウドサービス」(以下、ネッツボイス)を取り上げる。両者の主なスペックを表1にまとめた。

表1●通信事業者とベンダーが提供するクラウドPBXサービスの主な違い
2017年1月末時点。
[画像のクリックで拡大表示]

 Smart PBXは軽快さが売りのクラウドPBXサービスである。マルチライン機能(1台の電話機で複数のボタンに対応した複数の電話回線が使える機能)などが求められる伝統的な大企業には適さないが、中小規模の事業所に手軽に導入できる。サポートしているスマートフォンの機種が多いのがSmart PBXの特徴であり、検証された端末がWebサイトで公開されている。

 「03」や「06」で始まる0AB-J電話番号を使った通話を拠点のイントラネット回線に統合できるメリットもある(図1)。0AB-J番号を持つIP電話機から外部の電話へクラウド経由で発信したり、その逆に外部の電話からIP電話機へ発信したりすることができる。これまでは、ISDNやひかり電話といった電話用回線を各拠点に引くのが常識だったが、イントラネットで使うIP-VPNや広域イーサネットの回線に外線電話が統合できるため、電話回線が不要になる。回線数が多い企業ではこの効果は大きい。

図1●NTTコミュニケーションズの「Arcstar Smart PBX」
[画像のクリックで拡大表示]

 0AB-J番号をイントラネット回線に統合する場合は、拠点にSIP(Session Initiation Protocol:呼接続用通信プロトコル)ゲートウエイを設置する。これは、外線を収容するIP電話サービス「Arcstar IP Voice」のSIP とSmart PBXのSIPの差分を吸収するとともに、0AB-J番号で必要な地理的位置の特定をするためである。これにより、03で始まる電話番号が大阪のIP電話機で使われてしまうようなことを防止する。

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