2017年12月に入り、地域BWAの免許が続々と交付されている。となみ衛星通信テレビと射水ケーブルネットワーク、インフォメーション・ネットワーク・コミュニティ(INC)の各ケーブルテレビ局などが取得した。

 12月22日に総務省北陸総合通信局は、となみ衛星通信テレビと射水ケーブルネットワークから免許申請のあった地域BWAの無線局に対して、同日付で免許を付与したと発表した。これを受けて両社は連名で、2018年2月に地域BWAシステムを利用した一般向け無線通信サービスとして、「ケーブルAir」の提供を開始すると発表した。

 ケーブルAirでは、各ケーブルテレビ局が設置した「無線基地局」から概ね1km前後の範囲で2.5GHz帯域の電波を利用し、下り最大110Mbpsの通信サービスを提供する。利用者は部屋に無線端末機器を設置するだけで、集合住宅のアパートやマンションでインターネットを利用できる。有線工事は不要だ。

 サービスエリアは、となみ衛星通信テレビが砺波市、南砺市福光地域、南砺市井波地域、小矢部市それぞれの市街地やその周辺、射水ケーブルネットワークが富山県立大学周辺、富山福祉短期大学周辺。基地局までの回線としてケーブルテレビ局の光回線網を利用することで、月額1980円という低価格でサービスを提供する。

図●一般向け無線通信サービス「ケーブルAir」提供へ
図●一般向け無線通信サービス「ケーブルAir」提供へ
(となみ衛星通信テレビと射水ケーブルネットワークの発表資料から)
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 信越総合通信局は12月20日に、INCに対して地域BWAの無線局に対し免許を付与した。河川監視カメラ映像の提供や、一般加入者向け無線インターネットサービスの提供といったサービスを計画する。2018年3月の開始を予定する。

 このほかにも、複数のケーブルテレビ局が12月に入り地域BWAの免許を取得しているもようだ。

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