航空会社を狙ったビジネスメール詐欺(BEC)が頻発している。JALだけでなく、スカイマークにも同様の偽メールが二度にわたって送られていたことがわかった。

 最初の偽メールが送られてきたのは2016年6月。実在する取引先の担当者の名前で「振込先を変更した」というメールが送られてきた。香港の振込先だったという。それを信じた担当者が40万円を振り込んだが、既に口座が凍結されており、振り込めなかった。それを不審に思って取引先に確認したところ、振込先を変更した事実はなく、詐欺だということがわかった。

 2回目の偽メールが送られてきたのは2017年10月。1回目のメールとは別の実在する取引先の担当者の名前で、振込先を変更したというメールが届いた。海外の振込先で、請求額は200万円余り。ただ、1回目の偽メールが発覚したときに社内に注意を喚起していたため、担当者が不審に思い、取引先に確認した。その結果、詐欺だということがわかったという。

 なお、ANAにも同様のメールが届いていないかどうかを確認したところ、「現時点では当社内でそうした(詐欺と思われる)メールは確認されていない」(広報部)との回答だった。