塩野義製薬は2017年12月12日、アクセンチュアとITアウトソーシング契約を締結したと発表した。契約期間は7年間。「今回のアウトソーシングでITシステムの保守・運用コストを削減し、創薬ビジネスのデジタル化に振り向けたい」と塩野義製薬の澤田拓子取締役上席執行役員は語った。

塩野義製薬の澤田拓子取締役上席執行役員
塩野義製薬の澤田拓子取締役上席執行役員
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 アウトソーシングの対象は、シオノギグループの基幹システムのアプリケーション開発・保守業務と、ITインフラの保守・運用業務である。これらの業務をアクセンチュアのフィリピン拠点に任せることでコスト削減を狙う。ただし削減目標額は非公開。

 同日、塩野義製薬はシオノギグループのIT部門強化に向けたコンサルティング契約をアクセンチュアと締結したことも発表した。塩野義製薬のシステム子会社であるシオノギデジタルサイエンス社内の業務プロセスの変革と、IT人材の育成をアクセンチュアが支援する。こちらは単年度契約。塩野義製薬はコンサルティングの成果を毎年検証し、契約を更新するかどうかを1年ごとに判断する予定だ。

 IT人材を育てるため、シオノギデジタルサイエンスはアクセンチュアに年間で数人を出向させる。アクセンチュアで他社向けのITプロジェクトを経験させ、“アクセンチュア流”のシステム構築ノウハウを学ばせる。