オークファンは2017年12月7日、楽天が提供しているBtoBモール「Rakuten B2B」事業の一部を承継すると発表した。これに伴い、楽天は2018年3月をめどにRakuten B2Bを終了する。楽天から取得するのはRakuten B2Bに商品を卸していたサプライヤーとの出展契約で、BtoBモール「NETSEA」を運営するオークファン子会社のSynaBizが引き継ぐ。SynaBizが支払う対価は300万円。

 Rakuten B2Bは事業者がインターネット経由で商品を仕入れたり、卸したりできるBtoBモールとして2011年に開始。主に楽天市場の出店者とサプライヤーをつなぐモールとして事業を展開してきたが、2016年度の売上高は8100万円と伸び悩んでいたもよう。

 一方、オークファンはBtoC取引、CtoC取引の商品価格情報提供事業を核に事業を拡大させ、2013年に東証マザーズに上場。その後、M&A(買収・統合)戦略を加速させている。2015年5月にディー・エヌ・エー(DeNA)が提供していた「DeNA BtoB market」(現:NETSEA)を12.5億円で買収して傘下に収め、2016年には企業の財務悪化の原因となる余剰在庫や返品商品などを適正価格で流動化させるアセットリクイデーション(資産流動化)事業を展開してきたリバリューを買収した。

 2017年11月には約250万人の登録会員を持つEC(電子商取引)事業者、ネットプライスを8800万円で買収。法人の余剰在庫の販売網を自身で広げるなど、BtoB取引市場でのポジション確立を急速に進めている。