Genpact Japanは2017年11月17日、都内で11月29日に開催するイベント「Genpact Digital Transformation Forum」に先立ち、日本企業におけるデジタル革新の最新動向を説明した。冒頭でGenpact Japanの杉浦英夫代表取締役社長は、Genpactが米ゼネラル・エレクトリック(GE)のホワイトカラーの生産性を向上するための部署からスピンアウトしたことを紹介。現在はフォーチュンのグローバル500社をはじめとした大手企業などに、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)を提供しているとした。
杉浦社長は国内の事業展開について、「日本では日産自動車が最大の顧客。日産は様々な業務プロセスでグローバルの標準モデルを採用している」とし、BPOしやすい環境にあることを強調した。一方、多くの日本企業は「グローバルな標準モデルの構築が遅れている」と指摘。「ERPはグローバルで統一していても、運用プロセスが国や地域によって異なる会社が多い」という。
続けて杉浦社長は、日本企業におけるデジタルトランスフォーメーションの今後の取り組みとして、ソフトウエアロボットと人工知能(AI)の融合に動く企業が増えることに触れた。そのうえで「Genpactでは既に700程度のソフトウエアロボットが動いている」(杉浦社長)と明かした。
さらに、2017年6月に米国で発表した、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援するAI基盤「Genpact Cora」を紹介。現在、グローバルで40を超えるプロジェクトで使用しているAI(米IBMのワトソンベース)の環境をカスタマイズし、業種別にプラットフォームとして提供するものだ。「詳細な内容は11月29日のイベントで米Genpactから説明する」とした。