在阪テレビ5社が4K映像のIPマルチキャスト配信実験、ch切り替えも実施

2017/11/14
田中 正晴=日経ニューメディア (筆者執筆記事一覧

 在阪の民放テレビ5社(毎日放送、朝日放送、テレビ大阪、関西テレビ放送、読売テレビ放送)は2017年11月14日、11月9日と10日に読売テレビ放送の本社1階ホールにおいて、IPマルチキャストを用いた4K映像の配信実験を共同で実施したと発表した。

 今回の実験では、伝送容量評価、宅内受信環境のあり方などを検証するために、主に「在阪テレビ5社による大容量の4K映像の一斉配信」「4K映像から4K映像へのスムースなチャンネル切替え(在阪局間)」「マルチキャストの特性を生かした遅延の少ない緊急速報などの表示」の3点をポイントに実施した。

 実験ではハイブリッドキャスト対応テレビ向けに4K映像をMPEG-DASH、FLUTEを用いて、NTT西日本の検証網を使ってIPマルチキャスト配信した。

 共同実験の会場となった読売テレビでは複数世帯を想定して市販のハイブリッドキャスト対応テレビを2台並べて、各社の疑似地上デジタル放送(2K映像)とネットで配信された4K映像を、テレビリモコンで切替えた。

 今回の実験では、4K映像から4K映像へスムースなチャンネル切替えを行うために、低ビットレート(1Mbps)と高ビットレート(20Mbps)の可変ビットレート方式を用いた。

 例えば、読売テレビ放送から別の放送に切り替える場合に、当該chの20Mbps 4K映像を改めて取得しなおすと再生を再開するまで長い時間がかかる。そこで家庭に向けて、読売テレビ放送の20Mbps 4K映像と一緒に、5局分の1Mbps 4K映像を流しておく。ch切り替え時に、まずは所望のチャンネルの1Mbps 4K映像の再生を開始し、準備が整い次第20Mbps 4K映像の再生に移行する。この結果、切り替え直後はしばらく粗い4K映像の再生となるが、スムースなチャンネル切替えを行うことに成功したという。

 もともと、回線品質の状況などに応じてビットレートを切り替える可変ビットレート方式が用意されている。今回はこの技術を、スムースなチャンネル切り替えに応用した。

 このほか、災害時などの緊急速報の表示もマルチキャストの特性を活かして2秒以下で表示することができたと報告する。

 この実験は平成29年度総務省「ブロードバンドの活用による放送サービスの高度化に向けた技術検証」の一環で実施した。在阪の民放テレビ5社では今後も、ブロードバンド網を利用した一般家庭への4K映像配信について技術的研究を行う予定だ。

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