データーベースソフトなどを手掛けるインターシステムズジャパンは2017年11月14日、同社のデーターベースソフト製品「InterSystems Cache」が、ITベンチャーのビズベースが開発した車両運行管理のクラウドサービス「ACO(Analysis of Car Operation)」に採用されたと発表した。同時に、医薬品販売の富士薬品がACOを利用して営業車の管理システムを構築し、2017年9月から本格的に運用を開始したと公表した。

 ACOでは、通信機能やGPS(全地球測位システム)機能を備えた車載器を使い、走行ルートや走行距離、急ブレーキ、急発進、燃料消費といったデータを取得する。各種データは車載器から3G回線を経由してACOのサーバーにほぼリアルタイムに送信される。管理者はWebブラウザーから現在の車両の状況や走行履歴などを把握できる。

写真●ビズベースの車両運行管理サービス「ACO」で使用する車載器
写真●ビズベースの車両運行管理サービス「ACO」で使用する車載器
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写真2●「ACO」の走行ルート表示画面
写真2●「ACO」の走行ルート表示画面
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 「ACOは15秒ごとに、顧客1社当たり最大3000台の車両データを取得し管理できるIoT(インターネット・オブ・シングズ)サービス。この要件を実現するために、性能面で優れるCacheを採用した」とビズベースの安井穂代表取締役は説明した。ACOの利用料は車載器が1台3万5000円から(買い取り)。クラウドサービスの利用料が車載器1台当たり月額1780円。

 富士薬品は約2500台所有している営業車のうち、300台にACOを導入。順次、導入車両を増やす模様。ACOで得たデータを安全運転の指導や営業ルートの最適化などに役立てるほか、ACOから走行データなどを営業日報システムに自動で取り込み、営業担当者が日報を入力する手間を減らすという。